S木再び(前編)

彼とはもう結構会ってなかった。向こうが携帯解約してさようならっていったきり、音沙汰なし。

ところがここ最近になって、友達の中からS木から連絡があったとの声。俺は携帯番号が

変わったので当然電話もくるわけがない。夏に帰省するという。ぜひ会って近況を聞いてみた

い。それが俺の高校時代の友達の間での共通事項となっていることは自明だ。


S木のことを知らない人のために説明をしておこう。彼とは管理人である俺が高校1年の時に

出会った人物だ。最初は髪もそこそこ長くて、変わったメガネをしていて、自己紹介のときに、

わざわざ教壇まで出てきて自己紹介したやつだ。そもそも、俺とS木は1年、2年の頃は話は

したがそれほど仲が良かったわけでもなかった。NG田(卓球部だった友達)とK上(バレー部)

を仲介している感じだったと言っておこう。

彼はその後陸上ホッケー部に入り、髪の毛をボウズにし、メガネもコンタクトをするようにな

った。彼は小学校のときイギリスで暮らしており、英語の成績はかなりよかった。一見すると

かなりインテリな感じはするのだが、化学で赤点とったりと、英語以外はさっぱりだった。

そして彼を語る上で欠かせないのが、彼がひどい酔っ払い方をするということである。

高3の時にラブリー(同じクラスの義兄弟 汗)の家に友達みんなで泊まりに行ったとき、

彼は1杯目でもうすでに目がすわってきて、いきなり「かかってこーーーーい!!」と言い出す

始末。その後は腕立てを始めたり、外に飛び出したりとすさまじい暴れっぷり。

次の日に彼に聞いても覚えてないとのこと。ただ、筋肉痛だったようだ。この日の出来事が

あまりにも自分達の脳裏に強く焼きつき、この頃からS木とだけでなく、その日泊まった全員

と親交がかなり深まった。それほどまでに彼の影響力は大きい。


さて、本題に戻すが、22日と23日(管理人のバイトの都合でこうなった)にS木を誘って道東の

雄武へカラフトマスを釣りに行った。自称釣り好き(あとでそれが疑わしくなるが)の彼は、

二つ返事でOKしてきた。行きの車の中で彼の近況を聞いた。これが目的でもあったからだ。

去年、受験に挑んだが結局全敗。高校時代の目標の慶応にはついに行かず、奈良県にある

私立大学に通っているそうだ。今年の冬には免許を取りに行く予定だそうだ。途中にある、

幌加内で昼食をとった。幌加内はそばの作付面積が全国一で、一面そば畑の風景が非常に

美しい町だ。しかし逆に真冬はものすごい厳しく、雪はものすごい積もるし、気温もかなり下が

る。マイナス41.5度という記録的気温も、ここで観測された。更新されていなければまだ日本

記録だろう。もう少し北上した所には朱鞠内湖があり、釣り人の間ではイトウで盛り上がる所

だ。

昼食はもちろん幌加内そば。ここのそばは非常にこしが強く、のどごしもいいのでうまい。

S木は「まじでうめぇー!」と絶賛していた。こんなうまいそばは初めてだそう。

幌加内を出てからは峠道がずっと続く。少し文量が増えてきたので、残りは後編として書きた

いと思う。

戻る