Still of The Night

タイトルだけでピンと来た人は洋楽が好きな人かと思う。WhiteSnakeというバンドの曲にStill

of The Nightという曲がある。直訳すると夜の静けさといった感じなのだが、この曲、タイトル

とすごくマッチした曲になっていて個人的にかなり好きな曲だ。映画のエンディングテーマに

ありそうな、もしくは夜明け間近の都会の街並みといったものを連想させるのだ。


管理人は、夜が好きだ。夜の静かな表を歩くのはすごく落ち着く。ちょっと気分転換したい時

には飲み物を買いに行くついでにぶらっと歩く。昔は暗い所がものすごく嫌いだった。幽霊で

も出るのではなかろうか、このまま暗闇に呑まれるのではないか、といった不安にかられる

からだ。

しかし今は逆に夜の暗がりが好きになってしまった。特に2時〜3時あたりの、夜明けが刻々

と近づいた頃の静けさは、自分に色々なことを考える機会を与えてくれる。ふと上を見ると

満天の星空。聞こえるのは自分の足音だけ。


最近道東へ行ってきた。毎晩2時過ぎに起きて釣り場に向かってたのだが、夜明けは朝で

向かえることとなる。幸運にも2度、日の出を見ることができた。ルアーを投げながら水平線の

向こうから朝日が昇るのをずっと眺めていた。オホーツクで見る夜明け・・・日本で一番早い

夜明けだ。正確にいうと納沙布岬が最も早く日の出が見れる。元旦ともなると多くの人が

ここに来るものだ。夜明け直後、海は真っ赤に変色する。雲も太陽の光が反射し、真っ赤な

炎のように色づく。非常に雄大で、自然の大きさを見せ付けられる。


冬の夜もかなり幻想的だ。雪国に住んでいる人ならわかるかと思うが、雪が降っている夜は

空がものすごく明るい。どうして明るく見えるのか、詳しいことは調べていないからわからない

のだが、昔からこの夜の明るさはものすごく好きだった。こういう時に外に出ると、しんしんと

という擬音の意味もわかるような気がする。冬は夏や秋と違って、虫などもいないので、

夜の静けさはより一層増す。舞い降りてくる雪を見上げると、空に吸い込まれそうな錯覚に

おちいるのも、経験がある人がいるだろう。


古来より、人間は闇に沈む夜という存在に畏怖し、様々な思いを募らせてきた。まだ自分にも

暗闇の最深部まで踏み込む勇気はないが、その入り口と光の狭間でしばらくは物思いに

耽ってみようと思う。

ただし気をつけなければならないのは、明るいところから暗いところは見えにくいが、暗いとこ

ろから明るいところは見えやすいということだ。


今回の道東の旅で行った釣り場での夜明けの写真を下に貼っておく。


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