北海道弁と風習
この前、九州に住んでいる友達(下品な30代のおじさん)と話しているとき、北海道とその他
の地域の方言についての話になった。この種の話は結構しているのだが、やはり文化自体
の違いが多々見られるので、少しここに書いてみようという気になった。
北海道弁といえば?といわれ思いつくものは「なまら」「しばれる」「〜だべさ(べや)」などで
あろうか。実際にこの言葉は北海道では老若男女問わず使われているように思う。言わず
もがな、なまらの意味はとても、しばれるは寒い、又は凍る、であるが、意外と知られていな
いが、道民ならほぼ全員使っているような言葉も結構ある。
「ごみを投げる」これはもう北海道じゃほぼ100%のシェアをほこる言葉ではないだろうか。
しかしこれは北海道以外ではほとんど通じない。もちろん捨てることなのだが、この言葉で、
東京などでみんなから首をかしげられたなんていう人も多いのだ。
「手袋をはく」これもごみ投げと同じくらい浸透している言葉だ。おそらく東北地方なら通じる
かもしれない。しかしそれ以外の人が聞けば足にしてしまうかもしれない。世間一般には
手袋のあとにかかる動詞はやはり「はめる」であろう。
それから道民は、棒切れのことを「ぼっこ」と呼ぶ。この言葉を本州で使ってみんなに不思議
がられた人もいるくらいこの言葉も浸透している。
風習に関しても他の地域と比べて結構違いがある。意外と驚かれるのが葬式のときだ。
北海道にはいわゆる香典返しが事実上存在しない。香典返しは、もらった香典の半額相当の
品で返すものだが、北海道の葬式に参列すると海苔をもらっておしまい。平均の香典の額も
全国で一番少ない額だそうだ。そしてその香典に領収証も出る。告別式が終わったあとは
使われた花をみんなめいめい取って持ってかえるのだ。これも結構驚かれることが多いが、
こちらでは極めて普通。ちなみに全員で写真も撮る。
それから、七夕は8月7日である。これは結構8月に行っている地域もあることかと思う。
道内でも、ある地域を境に7月7日の地域もある。それから節分の豆まきには落花生を使う。
管理人も、落花生でやるのが当たり前と思っていたが、実は違った_| ̄|○
あと、夏休みが短くて冬休みが長いと思われている人も多いだろうが、最近では大体どこの
学校でも夏・冬とも25日程度である。冬の体育は道東の太平洋側はスケートが多い。雪が
あまり降らないためである。
普段生活で使っているものも、その名称が違ったり、独特のものがあったりする。
ばんそうこうのことであるが、8割がたの道民はサビオと呼ぶ。これは実は商品名であって、
おそらく北海道でかなりのシェアを誇っていた製品ではないかと思う。その名残で、今もばん
そうこうのことをサビオと呼んでいるのだ。
それから、ママさんダンプ。これを聞いただけでは女性のトラック運転手?と思う人もきっと
いるかと思うが、れっきとした除雪用具である。あの赤いプラスチックの雪をのせて押すあの
製品のことだ。これも商品名で、この名称を使えるのは製造した会社のみだそうだ。
食べ物だとザンギ。鳥のから揚げのことであるが、北海道の居酒屋にいけばまずお目に
かかることができる。一般的なから揚げとの違いは、にんにくやしょうがを使うことだろうか。
また鶏肉だけでなく、タコを使ったタコザンギもあり、これもかなりうまい。名前の由来は中華
料理からだと言われている。
以上、覚えてる範囲でメジャーなものをピックアップしてみたが、これだけでもおそらくかなり
の差異があったことであろう。もう少し掘り下げればまだまだこういったものは出てくるが、
将来北海道に転勤したり住むようなことがある場合、最低でも上記のことを知っていればまず
困ることはないかと思われる。 |